出版本　こんな落ちこぼれたわたしでも人の役にたったこと　感想２

筆者は学生時代、社会人時代と引きこもりを経験していますが、その時の心境など詳しく描かれています。私の周りにも引きこもりがちな人がいますが、普段はどういう心境なのか知ることができず、生の声が分かる貴重な本だと思います。

筆者はそこから仕事や社会貢献に活躍するようになりますが、その過程も非常に参考になります。人生につまずきを感じている人、引きこもりの家族を抱えている人にお勧めできる本だと思います。

作者の半生の中で体験した、悩みや、辛さを、時にはユーモラスに振り返っている部分もあり、興味深く読ませていただきました。

世の中が、このようにあるべきだという時期に、自身がそこにいられない罪悪感や情けなさといった感情も表現されており、同じような状況の方々の心情に、少しですが近づいていけるように思いました。

こんな落ちこぼれたわたしでも人の役に立ったことを読んで、自分の学生時代を思い出しました。私自身、弱難聴や他人との考えのズレから辛い日々を送り、ロクな思い出がありません。それよりも更に壮絶な時期を過ごしていたにも関わらず、この本を出版した筆者の勇気と偉大さに敬意を表したい。

どんな人生にも、ジャストなタイミングがあり、それは人それぞれ異なる。しかし、個々にキラリと光るものがあり、それを引き出す事が大切だという事を再認識しました。それは自分自身で引き出せる人もいれば、サポートが必要な人もいる。そういう大切な事を気付かせてくれた良書でした。

私は引きこもりやいじめには無縁の人生を歩んできたつもりです。
そのため、自分が経験したことをない世界を知ることが出来、非常に良い学びとなりました。
自分の人生を公開するというのは、相当な覚悟が必要であり、
よく見せたいと思うでしょうが、包み隠さず話せる筆者には尊敬です。
同じ状況で悩んでいる人は多い世の中なので、その方々がこの本に出会えれば、
『この人なら』と前向きになれる本だと思います。多くの方々に届くことを願ってます。